SASをコントロールするまでの道のり
日中激しい眠気に襲われる「睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)」は、仕事での重大なミスや、高血圧・脳卒中などの合併症を併発しやすい病気だ。しかし、適切な治療で無呼吸や眠気、さらには合併症もコントロールできる。検査から治療、コントロールするまでの道のりを簡単に見てみよう!
日中激しい眠気に襲われる「睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)」は、仕事での重大なミスや、高血圧・脳卒中などの合併症を併発しやすい病気だ。しかし、適切な治療で無呼吸や眠気、さらには合併症もコントロールできる。検査から治療、コントロールするまでの道のりを簡単に見てみよう!
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SASの原因や重症度を調べ、適切な治療方法を決定するためにはまずは十分な検査が必要。大きな病院ならSASの検査ができるというわけではなく、検査設備の整った専門の医療機関を受診すること。一般的には一晩入院して、睡眠状態を調べる「ポリソムノグラフィー(PSG)」という検査をする。これは電極やセンサーなどの検査端子を体につけて眠る検査だ。
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検査結果の分析を経て、治療方針が決まる。現在、治療効果が確立しているのは「CPAP/シーパップ」という方法だ。現在のところ治療の中心であり、症状が劇的に改善する。 CPAPは、送風ファンによって気道閉塞の程度に応じた空気圧を鼻マスクを通して鼻から気道へ送り込む方法で、機械を病院から借りて自宅で使う。空気圧は、SAS患者の病状に応じて決められる。中等以上と診断された場合には保険も利く。
そのほか、SASの治療法には「マウスピース療法」や、「手術療法」などがある。 マウスピースは、医師が検査によりSASと診断した後、専門の歯科医師にSAS用のマウスピースを作ってもらい、睡眠時に装着する方法だ。下あごを前に出すことで気道の閉塞を防ぐもの。軽症の場合に効くことがある(保険適用あり)。 手術療法は、咽頭周辺部位などを切除する方法。無呼吸の原因が咽頭周辺部位と特定できる場合に有効なケースもある。ただしこの手術も、どこの医療機関でもできるわけではないので、必ずSASの手術に慣れた耳鼻咽喉科医などにかかること!手術のリスクなどをよく相談してから行うようにしよう。 |
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CPAPの使用により、SASの症状が改善、いままでにないスッキリした目覚めが経験でき、日中の眠気もなくなり快適に過ごせるようになる。しかし「これ で治った!」と喜ぶのは早合点。CPAP療法を止めてしまうと元の状態に戻ってしまうので、治療を継続する必要があり、月に一度は病状観察などのために必ず外来受診しなければいけない。 また、肥満である場合は、CPAP治療を継続して良好な睡眠を確保したうえで、日中には食事や運動療法に取り組み、適正な体重に近づけることも重要な課題。CPAP任せにせず、少しでも症状改善に努めよう。 |
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